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穴が空いても強行した沖縄

沖縄居酒屋に行ったのは、10年ぶりくらいだろうか。

以前はよく沖縄料理居酒屋に行っていた。

20代半ばから30代前半くらいまで、毎年1回(時々2回)は沖縄に行っていた。

沖縄が好きすぎて、結婚式を沖縄で挙げたくらいだ。

あの青い海と島の空気が待ち遠しくて、沖縄に行く前、気持ちが抑えきれなかった。

2週間くらい前からソワソワし始め、1週間くらい前からドキドキしていた。

そんな沖縄旅行だが、一度だけ違う意味でドキドキしたことがある。

それは結婚式の1週間前のことだった。

当時の僕は、鬼のように働いていた。朝から晩までという言葉はない。

2日や3日、寝ないで働いていたから朝も昼も夜もないのだ。

会社の椅子の上で仮眠を取ったり、あまりのきつい時は、机の下で寝袋で寝ていた。

僕が初めて寝袋を使ったのは会社の机の下だ。

今のようにまともにキャンプで使うようになったのは、ここ8年くらいだ(笑)

当時(20代後半)の僕は広告制作会社に勤務していた。

独立したい、なんとかひとりでもやっていけるように・・・

という思いが強く、とにかくがむしゃらだった。

広告クリエイターとしてコピーも100本書いて、アイデアも50本出して、

つくって考えてつくって調べてつくって・・・の繰り返し

上司は厳しくて、よく怒られていた。「こんなコピーは誰がいいと思うか」とか

無言でアイデアを突き返されたり・・・怒鳴られたり😅

まぁ、もう多すぎて忘れたし、今ではいい思い出だ。

同じ業界でもあれほど厳しい環境はない。と当時は巷では有名だった。

そんな厳しい環境と無茶な働き方では、もちろん身体を壊す。

それで、沖縄で結婚式をする1週間ほど前に僕の肺に穴が空いた。

当時、僕はタバコを吸っていた。忘れもしない。その日もいつものように徹夜をして、

朝の8時くらいにお腹が減ったので、近くのコンビニに行って朝食を買って、

コンビニの前でタバコを吸った後、会社に歩いて戻っていた。

途中、背中が痛くなり、息が苦しくなった。「あっ、これは肺に穴が空いたな」

すぐに分かった。なぜなら、その1年前も同じように肺に穴が空いてことがあったからだ。

1年ぶり、2度目の登場だ。(甲子園みたいに言うな)

会社に戻って、上司に話してタクシーですぐに病院。即入院だ。

肺気胸だった。肺気胸とは肺に穴があく病気だ。男性に多いというが、理由としては

男性は成長期に一気に身長が伸びる人が多い。その時に肺の成長が追いつかず、肺の一部分に薄い膜が

できるそうだ。風船を膨らませた際に、厚い部分や薄い部分がある状態のように。

その薄い膜がストレスや過労、タバコの吸いすぎで穴があくそうだ。

僕はその薄い膜を切って、つなぐ手術をした。無事に終わった時には結婚式の6日ほど前だった。

4日ほど病院で肺に管を通した状態で安静にした。しぼんだ肺もなんとか膨らみ、

病院の契約書にサインをして、ギリギリなんとか沖縄に飛び立った。

結婚式の2日前に沖縄に到着し、無事に式ができた。

式も終わり、2次会は地元の居酒屋で親族と友人の20人ほど囲んでお酒を飲んで楽しんだ。

周りのお客さんも歓迎してくれて、みんなで一緒にカチャーシーを踊ったり、沖縄民謡を歌ったりした。

そんな温かい空気の中、僕はみんなにお礼の挨拶をしたのだが、喋りはじめてすぐに号泣してしまった。

号泣しぎて、話すことができなかった。結局、「ありがとうございました」しか言ってない気がする。

沖縄には僕とあきさんのそんなハラハラドキドキ、あったかい思い出が詰まっている。

久しぶりに「沖縄行きたい」と思ったこの頃でした。