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坦々麺の思い出
「それについて多くは語れないけど、考えてみると意外と食べてるな」という食べ物は人生にいくつかある。
僕の場合、プリン、カレーパン、肉うどん、坦々麺がそれにあたる。
スイーツショップに行くと結構な確率でプリンを買う。初めてのパン屋に行くとまずはカレーパンを食べる。
うどん屋に行くと、8割5分は肉うどん。町中華に行くと結構な確率で坦々麺。そんな感じだ。
今日、坦々麺の写真を眺めながら、ふと思った。「坦々麺を初めて食べたのは、いつだっけ?」
おそらく大学生の時だったと思う。でも、どこで食べたのか覚えていない。
うーん。思い出せない。と思っていると、思い出したことがある。
今はもう閉店してしまったが、福岡市の天神には平和楼という中華料理店があった。天神で中華を食べるなら、平和楼というくらい地元では馴染みのある店だった。そこで坦々麺を食べていた時だ。
向かいの席に座るおじさんが、麻婆豆腐を食べていた。おじさんは、皿に盛り付けてある麻婆豆腐を嬉しそうにご飯の上に乗っけていた。半分は皿の上。半分はご飯の上。という状態だ。
その光景を目の前にしながら、おじさんは、どっちの麻婆を先に食べるかニコニコしながら迷っていた。
おそらくおじさんは自分の中で麻婆豆腐そのままと、麻婆丼という2つの食べる楽しみがあることに興奮を覚えているのだろう。まさに自分だけの楽しみだ。その感じが、おじさんの表情と仕草に出ていた。
そんな微笑ましい光景を見ながら坦々麺を食べて、「俺も麻婆豆腐にすればよかった」と思ったことを
覚えている。
あとひとつ、僕が人生で一番美味しいと思った坦々麺は、博多の呉服町にあった明星飯店の坦々麺。
中国人の方が日本に合わせた本場の味。もう美味しくて何度も通った。仕事おわりにザーサイをつまみにビール。そして〆の坦々麺。山椒や香辛料が絶妙で辛さの中に甘味がある味がすごく好きだった。
博多にはいろんな美味しい坦々麺屋さんはあるけど、後にも先にもあれを超える坦々麺はない。なんというか、日本人が作る坦々麺ではなく、中国の人が日本の味に合わせた坦々麺。そこに違いがあるのだろうか・・・
そんな話を以前、友人にしたら、友人も同じことを言っていた。でも今は明星飯店はない。
10年前くらいに閉店した。とても残念だ。あの明星飯店の坦々麺に似た味を今も探している。
みなさんには、どんな坦々麺の思い出がありますか?
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