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豆菓子と不思議なお爺さん
タイトルがなんだかディズニー映画っぽい感じもするが、豆菓子の思い出話である。
先日、筑後のうきは市に遊びに行った帰りに、ハトマメ屋さんに寄って豆菓子を買ってきた。
豆菓子は、僕もあきさんも好物である。
そんな豆菓子を見ていて、思い出したことがある。
それは、なんというか「なぜ、そうなった?」という、ある意味不思議な話である。
10年くらい前だったと思う。僕とあきさんは、佐賀県のとある景勝地に遊びに行った。
あれは春だった。ツツジの花が目の前に広がり、とても美しい光景だった。
その景勝地の同じ敷地内では、ツツジ祭りと称していろんな出店が出ていた。
その中の一つに、豆菓子屋が出店していた。
よし、お土産に買って帰ろう。僕たちは豆菓子屋の前で足を止めた。
店頭には、透明な袋に入ったいろんな種類の豆菓子が並んでいた。
「どれにしようかな?」
迷いながら、「これだ。」と決めて、店員さんに呼びかけた。
「すみません。これをください」
僕が豆菓子から店員さんへと目線を変えたその時だ。
「えっ?」
その店員さんは、おそらく70代半ばくらいのおじさんだった。いやお爺さんと言った方が正しいか。
そのお爺さんの顔をよく見ると、違和感があった。思わず、二度見したと思う。
理由は、
お爺さんの2つの鼻の穴から、ものすごい数の・・、
かたまりの鼻毛がワサッと出ていたのだ。
一言でツッコミを入れるとすれば、
「お爺さん、鼻の中に筆ペンを突っ込んでいますか?」だ。
もう、なんというか、笑いを堪えるのに大変だったというか・・・
なんでそうなったかを考えた。なぜなら、出ている鼻毛は、2本や3本ではないからだ。
2本や3本であれば、「あー、剃り忘れてるんかな?」とか、
「もう出てることも気にならないよね?」とか思う。
しかし、本数が違う。ぱっと見でも数えきれない。
いやむしろ、なんだろう・・・ある意味、「太い1本」と言ってもいい。
自分の鼻の中が、そんな状態になるのに、なぜ気にならない?
いや、絶対に僕なら気になるだろう。
だって、鼻の穴からとんでもない本数の鼻毛が、かたまりのように出ているんだ。
僕は思った。「これは、ほったらかして、こうなったのではない。」
「朝起きたら、こうなっていたのだ。」と。そうだよ。朝起きた瞬間に、この本数が一気に出てきたんだ。
そう、まるで、となりのトトロの夢のように。ある夜にトトロが現れて、
メイとサツキが、庭にまいたタネを大きな木にしてくれたあの夢のように。
あんなことが、このお爺さんが寝ている間に行われていたんだと。
どう考えても、この鼻毛の本数を「何日もほったからしておく」とういうことはできないはずだ。
あんな本数をそのままに・・・できるのか?
もしそうであれば、あのお爺さんの精神力はとてつもなく強い。
いや、強い精神力を超えた何かがある。鼻毛を鼻毛と思っていないのか?
自然との共存か?むしろ、鼻毛から俺が始まった。というのか?何かの教え?
鼻毛を切ってはいけないという信仰か?ギネスを狙ってか?なんなんだ。
豆菓子を食べながら、そんなことを思い出し、考えていた。
僕にとっての豆菓子の思い出は、あの強烈な鼻毛お爺さんである。
皆さんも、お時間があれば想像してみてください。
鼻から筆のような鼻毛が出ているお爺さんのことを。
あなたは、こんな不思議なお爺さんに出会ったことがありますか?
