お知らせ
YUZUGO、審査員特別賞を受賞しました。
この度、私たちがつくる黄色柚子胡椒「YUZUGO(ユズゴ)」が、buyer’s room(バイヤーズルーム)2026年9月の部において、審査員特別賞をいただきました。
いつもYUZUGOを購入してくださる皆さま、そして私たちの活動を応援してくださる皆さまに、まずはご報告とお礼を申し上げます。
本当にありがとうございます。
さて、バイヤーズルームとは何か。
全国商工会連合会が主催する、全国各地の優れた食品や特産品を発掘し、販路開拓につなげるための審査会型ビジネスマッチング事業です。
百貨店やスーパー、食品流通業界のバイヤー、飲食関係者など、食のプロフェッショナル約40名が商品を試食・評価し、優れた商品を表彰するとともに、新たな商談や販路開拓の機会を生み出す取り組みです。
つまり、単に美味しい商品を決めるコンテストではありません。
商品の品質や独自性はもちろん、価格、販売のしやすさ、市場性など、さまざまな視点から評価される場でもあります。
今回、私たちはこのバイヤーズルームに初めて挑戦しました。

挑戦のきっかけは、ひとつの出会い。
きっかけは、2026年2月。
千葉県の幕張メッセで開催された「スーパーマーケット・トレードショー」に出展した時のことです。
会場で、ある食のプロデューサーの方が私たちのYUZUGOを試食してくださいました。
そして、その味にとても感動してくださったのです。
「ぜひ、バイヤーズルームに応募してみたらどうですか?」
そんな言葉をかけていただきました。
私たちにとって、YUZUGOは自信を持ってつくり続けている商品です。
でも、自分たちがどれだけ美味しいと思っていても、実際に食の第一線で活躍するプロの方々から、どのように評価されるのか。
それを知る機会は、そう多くありません。
だからこそ、挑戦してみたいと思いました。
そして、9月の部に黄色柚子胡椒YUZUGOをエントリーしました。
正直に言えば、悔しかった。
今回いただいたのは、審査員特別賞。
もちろん、大変ありがたい賞です。
実際に審査では、大手百貨店の一流バイヤーの方や、有名ホテルのシェフからも高い評価をいただきました。
「非常に美味しい」
「見た目も美しい」
「どうやってつくっているのかと思うくらい」
そんな言葉をいただき、私たちが大切にしてきたものづくりが、食のプロフェッショナルにも伝わったことを、とてもうれしく思いました。
ただ、正直に言います。
私は金賞を狙っていました。
本気で狙っていたからこそ、悔しさもありました。
でも、今回の結果を受けて、いろいろなことを考えました。
なぜ、金賞には届かなかったのか。
もちろん、審査結果の本当の理由は私にはわかりません。
ただ、自分なりに分析すると、いくつかの課題が見えてきます。
美味しいだけでは、届かない。
美味しい商品と、売りやすい商品は違う。
もちろん分かっていたことですが、実感しました。
YUZUGOは、一つひとつ手作りしています。
徳島県のブランド柚子である木頭柚子と、自家栽培の黄色唐辛子を使い、素材の持ち味を最大限に引き出すために、手間を惜しまずつくっています。
だからこそ、大量生産はできません。
実際に、販売すればありがたいことに短期間で完売する商品です。
でも、ここにひとつの課題があります。
売れる商品であっても、販路を広げやすい商品とは限らない。
例えば、百貨店やスーパーのバイヤーの立場で考えると、どんなに美味しくても、安定した数量を確保できなければ、継続して販売することは難しくなります。
また、YUZUGOは手作りだからこそ、その価値を理解していただける場所や販売方法を選ぶ必要があります。
どこでも大量に販売できる商品ではありません。
つまり、商品としての魅力と、流通商品としての扱いやすさは、必ずしも一致しないということです。
これは応募する前からわかっていたことでもあります。
それでも、改めて食のプロフェッショナルの視点で評価していただいたことで、私たちがこれから向き合うべき課題が、より明確になった気がします。

YUZUGOは、調味料でありながら、素材に近い。
もうひとつ、今回考えたことがあります。
それは、YUZUGOという商品の立ち位置です。
YUZUGOは、分類としては調味料です。
でも、私自身は、どちらかといえば「素材」に近い商品だと考えています。
柚子の香り、フルーティな酸味、黄色唐辛子の上品な辛味、そして控えめな塩味。
それぞれの素材が持つ魅力を引き出し、組み合わせることで、料理の味わいをより豊かにする。
何かの味をつけるというよりも、料理そのものの魅力を引き出す存在です。
だからこそ、可能性はもっと広がると思っています。
例えば、YUZUGOを使った「柚子胡椒なめ茸」。
YUZUGOそのものの生産量は限られていても、その魅力を生かした加工食品であれば、もっと多くの方に、もっと身近に楽しんでいただけるかもしれません。
手作りのYUZUGOは、これまで通り価値を大切に育てていく。
一方で、YUZUGOを使った新しい商品を開発し、より多くの人に柚子胡椒の魅力を知っていただく。
この2つの方向性を、これから考えていきたいと思っています。
YUZUGOには、美味しさの続きがある。
ただ、今回の審査で、ひとつだけ心残りがあります。
それは、YUZUGOの本当の魅力を、どこまで伝えられたのだろうか、ということです。
私が考えるYUZUGOの最大の魅力。
それは、食べ方を変えるたびに、新しい美味しさに出会えることです。
どんなに美味しい料理でも、3日連続で食べれば、少しずつその味に慣れてきます。
最初のひと口で感じた感動も、3日目には当たり前の美味しさになってしまう。
でも、YUZUGOは少し違います。
最初は、その華やかな香りと味わいに驚く。
次に、鍋料理に合わせて驚く。
お刺身やお肉、餃子に合わせて、また驚く。
さらに、カレーやシチュー、パスタ、ピザ。
時には、チョコレートや和菓子にまで。
食べ方を変えることで、また違った美味しさに出会うことができるのです。
つまり、YUZUGOは、ひとつの美味しさで終わらない。
最初の感動が、次の感動につながっていく。
これが、私が考えるYUZUGOの大きな価値です。
そして、飽きずに長く楽しんでいただける理由でもあります。
ただ、一度の試食だけで、この魅力をすべて伝えることは簡単ではありません。
もし、私が審査員の皆さんの前で直接プレゼンできたら。
そんなことを、つい考えてしまいました。
もちろん、それは結果が出た後の話です。
結果は結果。
しっかり受け止めて、次につなげていこうと思います。

いつか、ワサビ、カラシ、ユズゴと言われる日まで。
今回の経験を通じて、改めて感じたことがあります。
それは、私たちが目指しているのは、単に柚子胡椒をたくさん売ることではない、ということです。
もちろん、会社として事業を継続していくためには、売上も利益も必要です。
どんなに良い商品でも、事業として成り立たなければ、つくり続けることはできません。
だからこそ、手作りであっても、きちんと事業として持続し、成長できるブランドに育てたいと思っています。
そして、私にはひとつの夢があります。
いつか、YUZUGOを世界へ。
私は、日本食が世界で一番だと思っています。それを作っている食材は、世界に誇れる素晴らしいもの。
日本には四季があります。水が豊富でこんなに恵まれた環境はなかなかありません。
そんな豊かな日本の自然が生み出す柚子胡椒。
日本には、ワサビやカラシという、世界にも知られる素晴らしい調味料があります。
そこに、もうひとつ。
「ユズゴ」という名前が並ぶ日が来たら。
日本や世界の一流シェフやミシュラン星付きレストランの料理人たちが、料理の可能性を広げるためにYUZUGOを使ってくださる。
そんな未来を、本気で夢見ています。
大量生産ではなく、手作りだからこそ生まれる価値。
大量に出回らないからこそ、求められる価値。
その希少性を、単なる珍しさではなく、確かな品質と美味しさによって育てていきたい。
私は今でも、YUZUGOは「日本一の柚子胡椒」だと信じています。
もちろん、それを決めるのは私ではありません。
食べてくださる皆さんです。
だからこそ、これからも一人でも多くの方に、その美味しさを届けていきたいと思っています。
今回の賞は、ひとつの通過点。
今回の審査員特別賞をきっかけに、多くの気づきがありました。
新たな出会いもあり、これまでになかった動きも少しずつ生まれています。
そう考えると、今回の挑戦には大きな意味があったと思います。
そして何より、YUZUGOを購入してくださる皆さま、私たちの活動を応援してくださる皆さまの存在が、私たちのものづくりを支えてくれています。
皆さんが「美味しい」と言ってくださること。
「また食べたい」と購入してくださること。
「こんな料理にも合ったよ」と、新しい食べ方を教えてくださること。
その一つひとつが、私たちにとって何よりの励みになっています。
本当にありがとうございます。
書きながら、涙が出てきた。
これからも、信念を曲げず、でも変化することを恐れず。
目先の売上だけにとらわれることなく、事業として継続できる仕組みをつくりながら、一歩ずつ進んでいきたいと思っています。
派手なことはできないかもしれません。
でも、地に足をつけて、できることから積み重ねていく。
美味しいものをつくることと、その価値を届けること。
その両方を、これからも大切にしていきます。
いつの日か、世界のどこかのレストランで、
シェフが当たり前のように「YUZUGO」を手に取っている。
そんな未来を想像しながら。
今回の受賞は、ゴールではありません。
まだまだ、ここからです。
